プロジェクト紹介

PROJECT STORY

株式会社前田製作所様の「CSR報告書」制作支援

企業プロモーション支援

SDGsの視点でCSR経営を捉え直す手法をコンサルタントとともに提案

CSRが日本では「企業の社会的責任」と訳されたこともあり、CSRとは納税や雇用維持、あるいは事業の外で行う社会貢献のみであるとか、規模の大きな会社だけの話と捉えられがちでした。CSRとは本来、企業の社会対応力という側面が強く、問われているのは、企業が社会や時代の変化に対応して変わり続けられるか否かです。前田製作所様はその点を深く理解しつつも、自社のCSR報告書で何をどう表現すべきか課題を感じておられました。カシヨはコンサルタントの柏原総合環境会計事務所代表の柏原岳人氏とともに、前田製作所様におけるCSRの取り組みをSDGsの視点で再度整理することを提案。社会課題の解決を通して持続的な企業価値の向上を目指す姿が明確になったことで、同社の報告書は環境省と地球・人間環境フォーラムが主催する第24回環境コミュニケーション大賞で優良賞を受賞しました。

株式会社前田製作所様の「CSR報告書」制作支援

株式会社前田製作所様

お話を伺った方
  • CSR推進室室長 島村克弘氏
  • CSR推進室主任 杉村千代子氏

株式会社前田製作所は前田建設工業グループの一員で、コマツの建設機械の販売、整備、レンタルを担う建設機械事業、自社開発のクレーン等を扱う産業機械事業、新製品の開発に取組む技術開発事業の3事業を柱とする。資本金31億6千万円。従業員数569名。ジャスダック上場。本社は長野市篠ノ井。CSR推進室は4人体制。(2021年7月現在)

お客様の紹介(プロジェクト背景)

前田製作所様では2011年からCSR報告書を発行してきました。編集を担当するCSR推進室は4名体制で、室長の島村氏は2019年にこの部署に配属となりました。ただ島村氏も杉村氏も、同社が長野に根付いている会社だからこそ、CSR報告書を通じて会社内外での社会貢献をもっと積極的にアピールすべきことを強く意識し、また世界がSDGsに向けて動いている今ゆえ、同社が世の中に必要な会社であることを発信できれば、社員にとっても自分たちの仕事に誇りを持つことにつながり、対外的にはステークホルダーとの信頼関係の構築、さらに投資家からの評価に結び付くことを理解していました。これらの課題にきちんと筋道を付け、前年までの報告書から進歩させたい。しかし、CSR推進室としてのルーティン業務を怠りなく遂行しながら、その想いを実現することに頭を悩ませていたことも事実でした。

プロジェクトストーリー
  • 島村今回、2020年度版が環境コミュニケーション大賞で優良賞を受賞できたことは、とても光栄でありますが、ビギナーズ・ラックでは?とも思っています。とはいえ、当社の力だけで受賞できたわけではありません。SDGsの最先端を熟知しながら、業種や会社の規模、レベルといった当社の立ち位置についても配慮し、どんなCSR報告書を作るべきか道筋をつけてくださった柏原先生をご紹介頂いたり、当社の取組をどう表現することがその目的においてベストなのかの視点で、私たちの拙い原稿や写真をデザイン力や校正力で完成度を高めて頂いたカシヨさんの手厚いサポートのおかげだと感謝しています。

    報告書のコアとなったのが「価値創造プロセス」(2020年版7、8ページ)です。この見開きでは、まず私たちが向き合うべき社会課題を示し、それを解決する事業プロセスとして①競争優位の源泉、②事業別重点戦略、③当社が取り組むべきCSRを明記し、課題を解決した先に会社の「成長の実現」とSDGsへの貢献があることを俯瞰できるようにしました。このページが出来たことで、この報告書の中で私たちが発信すべきことが明確になりました。

  • 杉村当社の今後のCSR報告書のあり方もはっきりしたと思います。当社には4つの本部があり、こうした報告書を作成すると、これまでは部門毎に統一感のないバラバラの記事が集まってきましたが、今後はCSRについて共通の言葉で語られそうな気がします。

    SDGsと仕事が結び付いていることを正しく発信していかないと、これからの会社は残っていけないでしょう。CSR推進室としては社内報など別の媒体を通じても、SDGsに関わる世界の動き、日本の動き、当社の対応、個人としてできることを分かり易く解説し、社内の当事者意識を高めていきたいと思います。

  • 島村そうした社内におけるSDGs経営の土壌づくりが、この2020年版CSR報告書の制作をきっかけに進んだことの意義は大きく、前田建設工業(株)、前田道路(株)、当社の経営統合がされたとき、我々とは業種も規模も違う会社と一緒にCSR報告書もつくるうえでたいへん役立つと信じています。

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